男子・伊賀白鳳、第67回大会以来の入賞目指す　全国高校駅伝あす号砲

🔴生放送📺📱👉 全国高等学校駅伝競走大会

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男子第73回・女子第34回全国高等学校駅伝競走大会が25日、京都市内で行われる。前身の上野工から通算して2年連続33回目の出場の男子・伊賀白鳳は「心の支柱」の3年生と成長著しい下級生が一丸となって5位でゴールした第67回大会以来の入賞を目指す。

昨年暮れの都大路を走った4選手を残しているチームだがこの1年間の歩みは順風満帆ではなかった。駅伝シーズン最初の10月の日本海駅伝で4位に入り好スタートを切ったが、全国高校駅伝の予選を兼ねた11月の県高校駅伝はレース直前で主力の3年生の一部に体調不良者が出た。

それでもメンバーを急ぎ入れ替えて臨んだ県高校駅伝で、2位以下に2分以上の差をつけて貫禄の勝利。全7区間中1、2、4、6、7の5区間で区間1位、残る2区間も区間2位と全員が安定した走りで後続をよせつけなかった

3年生の鈴木千翔主将も「集団から離れなくなった。タフな練習を積んで粘りが出てきた」と下級生の成長を歓迎する。「（体調不良の）メンバーも戻り、チームの雰囲気は良い。キャプテンとしては緊張もあるがどんな結果が出るのか、楽しみな気持ちもある」と、号砲を待ち望んでいる。

全国高校駅伝　たけびしスタジアム京都を発着点とする男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロのコースに47都道府県の男女代表が挑む。本県からは男子の部に2年連続33回目の伊賀白鳳、女子の部に初出場の鈴鹿が出場する。

12月25日に開催される男子第73回・女子第34回全国高校駅伝。注目選手の都大路までの道のりを担当記者が伝えます。連覇を狙う女子・仙台育英（宮城）のエースは杉森心音（ここね）選手（3年）。「今年は泣いちゃう自信しかない」と語る主将には、“姉”のように慕う心強い存在がいます。

「なんでもできる先輩でした」

　“お姉ちゃん”は昨年の都大路で「花の1区」を独走した。仙台育英（宮城）のエース・杉森心音（ここね）選手（3年）は小学生時代から“姉”を慕い、背中を追い続けてきた。主将となり、今大会は連覇に挑む。涙もろい一面もある杉森選手は卒業後、“姉”とは別の道を歩むと決めている。

小柄ながらもぶれのない力強いフォームで、1年時から都大路を駆けてきた。前回は2区（4・0975キロ）で区間賞。今夏は全国高校総体女子3000メートル決勝で日本選手2番手の5位に入り、3人の留学生に競り勝った。

2020年の都大路で3位に入った表彰式を終え、腕に書いたメッセージを見せ合う仙台育英の杉森心音（右）と米沢奈々香＝京都市体育館で2020年12月20日、平川義之撮影拡大

　今季の高校長距離界を代表する選手の一人。だが、それでも「奈々香先輩に比べて自分は、って思ってしまう部分がある」と胸の内を明かす。

「奈々香先輩」とは、チームを昨年、歴代最多5回目の都大路優勝に導いた米沢奈々香・前主将（現・名城大）だ。米沢選手はスパートの切れ味が抜群で、昨年の都大路は1区（6キロ）で区間賞に輝き、「日本選手世代最強」と呼ばれた力を示した。杉森選手と同じ浜松市立北浜中の出身。「リーダーシップもあるし、陸上で結果を残せて、なんでもできる先輩でした」。“姉”のように慕ってきた。

小学5年時に陸上クラブで本格的に走り始めたが、長距離走との縁は小学2年時の校内記録会にさかのぼる。「1位を狙っていたのに、コースを間違えて多く走っちゃって」5位に。負けず嫌いに火がついた。家での練習を増やし、翌年はルートの下見も繰り返した。

同郷で有名だった米沢選手に憧れを抱いた。中学2年時の2018年ジュニアオリンピック1500メートルでは、米沢選手に次いでワンツーフィニッシュを達成した。

1年時の都大路。2区で力走する仙台育英の杉森心音＝京都市内で2020年12月20日、藤井達也撮影拡大